クラウド用語集:知っておくべき用語

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投稿者: Jeff Edwards 投稿日: 2018年7月24

クラウドに関しては、昔は懐疑論もありましたが、これだけクラウドが浸透した現在、誰もがクラウドが今後も発展し続けると認めざるを得なくなってきています。クラウドを十分理解していない場合は、一度見直しておくのがいいでしょう。

特に、クラウド関係の術語や専門用語には様々なものがあって、把握し切れていない人がいるのではないかと思います。現代技術の進展のペースに追いつくのは容易ではありませんが、マーケティングで、ロックスター/ニンジャ/グルなどと称する人たちが競ってひねくりまわして新しい用語(ジャーゴン)を生み出すペースはテクノロジー進展のペースをも凌ぐ勢いです。

この点を念頭に置きつつ、クラウドコンピューティングの概念をカバーする重要な用語と頭字語をリストアップしたいと思います。

Amazon Web Services (AWS) - 世界で最も広く使用されているクラウドサービス・プロバイダ。Amazon Web Services(AWS)は、PaaS、SaaS、IaaSなど、36以上のクラウドコンピューティング・サービスをまとめた Amazon Inc. の統合サービスです。AWSは現在、世界のクラウドコンピューティング市場シェアの30%以上を占めています。

クラウドコンピューティング - できる限り簡単に説明するなら、クラウドコンピューティングは、オンプレミスのハードウェアやリソースを使用しないで、ネットワークを経由して情報技術サービスやリソースを提供する手法です。当然のことながら、その配信ネットワークの99%はインターネットです。

NISTの公式定義文書では、オンデマンド・セルフサービス、広範なネットワークアクセス、リソース・プーリング、高速拡張(伸縮自在性)、計測されるサービスという5つの主要なクラウドコンピューティングの特性を挙げています。 

クラウドプロバイダは、基本的に、電気や水道などのユーティリティー企業のように機能します。必要なリソースやサービスをホストし、オンデマンドで提供し、供給量はニーズに合わせて多くも少なくもなります。

クラウド管理プラットフォーム (CMP)  - クラウド管理プラットフォームは、パブリッククラウド、ハイブリッドクラウド、プライベートクラウドを統合的に管理します。

クラウドマーケットプレイス - クラウドマーケットプレイスは、既存のソフトウェアを補完したり、統合したり、既存のソフトウェアの上に構築したりできるソフトウェア・アプリケーションやサービスを検索し、サブスクライブできるオンラインストアです。Amazon の AWS マーケットプレイスが典型的な例です。

クラウド移行 - オンプレミスからクラウドへアプリケーション、サービス、およびデータを移動するプロセス。多くの大企業にとって、データと処理の流れをクラウド・ベースに移行することは大きなプロジェクトであり、注目を集めています。

クラウド監視 - クラウド・インフラストラクチャの運用ワークフローとプロセスを監視し、管理するプロセス。多くの場合、自動化された監視ソフトウェアによって実装され、クラウド・インフラストラクチャに対して一元的なアクセスとコントロールを行います。管理者は、クラウドデバイスとコンポーネントの運用ステータスと状態をチェックできます。クラウドをどう監視するか、というブログに詳しい説明があります。

クラウドサービス・プロバイダ(CSP) - 読んで字のごとくですが、クラウドサービス・プロバイダは、PaaS、IaaS、SaaSなど、どのような形であれ、クラウドコンピューティングのサービスを提供する企業のことです。

クラウドストレージ - クラウドサービス・プロバイダによって管理されるファシリティにデータが格納され、ネットワークを介してユーザがリモートからアクセスできるオンライン・ストレージ。通常、クラウドに格納されているデータは、フェイルオーバーのために複製されて複数の場所で保管されます。

コンテナ(Container) - 複数の独立したユーザー空間インスタンスを許容するオペレーティングシステムにおける仮想インスタンス。仮想マシン(VM)はインスタンスごとに完全なオペレーティングシステム(OS)イメージを実行する必要がありますが、コンテナはその必要がありません。代わりに、アプリケーションレベルで分離境界を生成し、独立して効率よく一貫性を保ちながら機能します。

DevOps - 「Development and Operations(開発と運用)」の略語で、アプリケーション開発とシステム運用チームの相補的協業体制を指します。行うタスクの組み合わせです。ソフトウェア開発手法としての DevOps は、開発者とIT担当者の間のコミュニケーション、統合、コラボレーションを強化して、ソフトウェア開発・配布・サポートのプロセスを効率化し、製品品質の向上に寄与します。

伸縮自在性(Elasticity) - プールされたリソースをプロビジョニングおよびデプロビジョニングして、現在の需要と供給を可能な限り一致させ、変化するワークロードに自在に適応する能力。

拡張性 - 新しい機能とフレームワークのサポートを追加する機能。

Google クラウドプラットフォーム (GCP) - Google が提供するクラウドサービスである Google クラウドプラットフォーム(GCP)には、サービスとしてのインフラストラクチャ(IaaS)とサービスとしてのプラットフォーム(PaaS)の両方があります。

ホストマシン - 仮想マシンまたはコンテナを格納する物理ハードウェア(つまり、サーバー)。

ハイブリッドクラウド - プライベートクラウドとパブリッククラウドの組み合わせとオンプレミス・ソリューションで構成されたクラウドコンピューティング環境。プライベートクラウドのインフラストラクチャとパブリッククラウドのインフラストラクチャは、互いに区別されていますが、ハイブリッドクラウドは、完全性を犠牲にすることなく、データとサービスの移植性を保証します。

ハイパーバイザ - 仮想マシン(VM)を作成、実行、および管理するハイパーバイザは、仮想マシンモニタ(VMM)とも呼ばれます。物理デバイスが仮想マシンのリソースを共有できるようにするソフトウェアです。

インフラストラクチャ - ITインフラストラクチャは、IT環境全体をサポートするハードウェアと仮想リソースを組み合わせたものです。

サービスとしてのインフラストラクチャ(Infrastructure as a Service、IaaS) - ベンダーが顧客にコンピューティングリソース、ネットワークとストレージの機能を提供するクラウドコンピューティングのモデル。

インスタンス - インスタンスは、ワークロードをサポートする単一の仮想マシンまたはサーバーです。ほとんどのクラウド・プラットフォームは、インスタンスをホストするハードウェアを指定するために複数のインスタンス・タイプから選択できるようになっています。

ロード・バランシング(負荷分散) - サーバーを含む複数のリソースにコンピューティングの負荷を分散するプロセス。クラウドコンピューティングのロードバランサは、リバースプロキシとして機能し、アプリケーション・トラフィックを複数の異なるサーバーに分散して、あるアプリケーション・サーバーに負荷がかかり過ぎて障害点になってしまうことがないように調整します。

Microsoft Azure - 以前 Windows Azure と呼ばれていた Microsoft Azure は、Microsoft のクラウドコンピューティング・プラットフォームです。当初、Azure は PaaS ソリューションしか提供していませんでしたが、現在は PaaS と IaaS の両方のオプションを提供しています。

ミドルウェア - さまざまな種類のソフトウェア・コンポーネントまたはエンタープライズ・アプリケーションを接続するソフトウェア。 

マルチクラウド - 異なるインフラストラクチャ、プラットフォーム、ソフトウェアを使い、異なるクラウドサービス・プロバイダを同時に使用すること。マルチクラウド戦略は、多様なワークロードを処理し、いろいろなパートナーに対処するのに有用であるだけでなく、特定ベンダーに依存し過ぎて乗り換えが困難になることを防止するのにも役立ちます。ただし、このアプローチを採用すると、セキュリティやガバナンスなどのプロセスが複雑になる可能性があります。

マルチテナンシー - 複数の顧客の間で共有された環境で、アプリケーションの複数のインスタンスが実行される、ソフトウェアの動作モード。クラウドコンピューティング・モデルでは、顧客のニーズに合わせて、プールされた仮想および物理リソースの、テナント(ユーザーのグループ)への動的割り当て/再割り当てが行われます。

オンデマンド・セルフサービス - サービスプロバイダを通さずに、通常オンラインのコントロールパネルを介して、追加のクラウドリソースをオンデマンドでプロビジョニングして展開できるようにするサービスモデル。

サービスとしてのプラットフォーム(Platform as a Service、PaaS) - ベンダーが、アプリケーションを作成、展開、管理するためのハードウェアとソフトウェアの大規模なツールを、サービスとしてインターネットを介してユーザーに提供する、クラウドコンピューティングのモデル。

プライベートクラウド - 単一の組織で使用するためにプロビジョニングされるクラウド・インフラストラクチャ。プライベートクラウドのインフラは、オンプレミス構築、オフプレミス構築の両方が可能です。オンプレミスで自社で管理・運用する場合、オフプレミスでベンダーが管理・運用する場合、またはその組み合わせがあります。

パブリッククラウド - クラウドサービス・プロバイダによってホストされ、インターネットを通じて公開されるクラウド・インフラストラクチャ。

スケーラビリティ - プロセス、システム、フレームワークの、ワークロードが増大しても対応できる能力。スケーラブルなシステムは、需要の増加または変化に柔軟に適応できます。

サービスとしてのソフトウェア(Software as a Service、SaaS) - アプリケーションとソフトウェアが、サービスとしてベンダーによってホストされるクラウドコンピューティングのモデル。SaaS アプリケーションはサブスクリプションごとにライセンスされます。

SaaS は、いつでも、どの場所からでも、どのプラットフォームからでもアクセスできるので、業務アプリケーションの普及モデルになっています。Web ベースの電子メールや Word や Excel などのソフトウェアをサービスとして提供する Microsoft の Office 365は、人気の高い SaaS アプリケーションの一例です。

仮想マシン(Virtual Machine、VM) - 物理コンピュータのすべての機能を提供するコンピュータシステムのソフトウェア・エミュレーション。VMは、単一のサーバー上で同じオペレーティングシステムの複数のインスタンスを実行するために使用されます。

ワークロード - インスタンスで実行される作業の量。

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Jeff Edwards
Jeff Edwards is a tech writer and analyst with three years of experience covering Information Security and IT. Jeff has written on all things cybersecurity, from APTs to zero-days, and previously worked as a reporter covering Boston City Hall.
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